6回 審判・マナーについて

 

     

競技規則が改正され、審判の位置付けと権限が一層明確になりました。

正しい審判の仕方は、ソフトテニスをする者にとって最低限の条件です。また、これを機会に、我々選手としても、マナーの向上に努めなければなりません。

硬式テニスの選手から、『軟式の連中はマナーが悪いな』と昔からよく誉められていました♪

今一度、当たり前と思っていた行為を見直して見ませんか。

審判については、特に中学生や高校生の皆さんに、十分注意して欲しい点について述べます。後は『ハンドブック』をよく読んで下さい。

 

1. 審判

間違った判定をしないためにも、また、文句を言われないためにも正しい審判のやり方をして下さい。

 

(1)   主審

@   自信を持って

選手にとっては大事なポイントではあるが、自信を持って判定しましょう。分からなければコールしないで、落下点をしっかり覚えておき、後で確認して、判定しましょう。

ボールの跡が分からなければ、副審と相談しても良いし、感で判断してもかまいません。

 

A 主審のコール  審判規則第6条

副審の判定区分(サービスライン、サービスサイドライン、サイドライン)については、副審のサイン後に、コールしましょう。

当然のことですが、大きな声で・・・。

 

B インについて 審判規則第11条

『イン』と云うコールを普通使わないように注意しましょう。明らかにインであるが、選手が『どうかな』と迷っている時にだけ、コールしてあげよう。 

 

C 選手を待たさない  審判規則第23条

『ゲームセット』とコールしたら、選手を待たすことなく、正審も、直ちに審判台から降りて、整列しなければなりません。スコアの記録は、それからにします。 

★これは、一般の選手にも多く見られますので、注意しましょう。あるシニアの大会で、女子と交互にコートが割り当てられた時でした。女子の審判で、試合が終わっても、なかなか降りて来ないから、挨拶をして、解散しようとした時、『あんた達、礼儀を知らんの、もう一回並んで! !』とキツイ言葉を投げ掛けられました。どっちが礼儀知らずでしょうかね。

 

(2)   副審

@   副審の判定区分

主審の領域まで判定しないようにしましょう。ベースラインやサービスセンターラインの判定までする人が非常に多いです。

 

A   センターに立って  審判規則第9条

サービスが入れば、速やかにセンターポストへ移動しましょう。

 

B   セーフのサイン  審判規則第11条

主審の『イン』と云うコールと同じように、基本的にセーフのサインはする必要はありません。明らかにセーフであるが、選手、主審、観客がどうかなと思っていると感じた時だけ、サインをして下さい。

ひどい場合、アウトになるまで、片手を前に伸ばしてサインを続けている中学・高校生をよく見かけます。技術だけでなく、しっかり指導して下さい。他所へ行ったら恥ずかしいですよ。

 

2.マナー

(1)練習時

@  荒れたコート

  練習した後(試合後も)、自分が凸凹にしたコートは、シューズの先できれいに直しておきましょう(特にコートが柔らかい時には)。

 

A  ボールを片付ける

乱打等をした後、使用したボールを、コート上にそのままにしておかないように、ボール籠に片付けるようにしましょう。

 

  (2)試合中

@  速やかにプレーを 競技規則第15条

 試合中は、スムースにプレーしなければなりません。チェンジコート、チェンジサービス以外は、プレーを中断しないように定められています。ポイントした時、ミスした時、ペア同士で声を掛け合ったり、タッチしたりする程度は許容範囲内ですが、度が過ぎないように心掛けましょう。ファーストサービスとセカンドサービスの間に話し合うのは、論外です。

  コーチもインプレー中は、アドバイスしないようにしましょう(アドバイスが許された大会でも)。

 

A  コートの後ろを通る時

ボールが隣のコートに行った場合、インプレー中はコート内には、さすがに入りませんが、コートの外なら平気で取りに行ったり、また、コートの後ろを通ったりする選手が目立ちますね。プレーが中断してから、急いで、後ろを通りましょう。

『硬式テニス』なら当たり前のマナーですが、『ソフトテニス』では、いささかお粗末なことです。選手の視界に動くものが入ると邪魔になります。

 

B  レシーブ

相手のサービスボールがネットインした場合、そのまま打って返す選手がいますが、一旦ラケットで止めて、改めて返球しましょう。悪いとは言いませんが、品の問題です。

 

C  フォルトしたボール

明らかにフォルトしたボールは、ネットに掛けるか、ポケットに入れるかにして下さい。故意に相手側に返球しないようにしましょう。相手の前衛にぶつけるなんて、言語道断です。

 

D  アウトボール

サービス側の選手の打ったボールがアウトになって、相手が打ち返した場合、さらにそのボールを思い切りトップ打ちしたり、あるいはスマッシュしたりする選手がいます。悔しい気持ちは分かりますが、次に自分の組がサービスするのですから、打ち返す必要はありません。そんな人に、スポーツをやる資格はありません。

E  ボールを相手に渡す場合

サービスのボールを相手に送る場合、思い切り強く打って返す選手を見かけますが、人間性を疑いますね。取り易いように優しく返しましょう。

 

F  ガッツポーズ

ポイントが決まれば、『ガッツポーズ』も出るでしょう。しかし、相手に向かって、威嚇するようなガッツポーズは、絶対止めましょう。特に相手がミスした場合は、喧嘩を売っているようなものです。静かに喜びましょう。そして、胸の内でガッツポーズをしましょう。 

昨年のアジア大会男子団体決勝戦の模様は、目に余るひどいものでした。初心者だけでなく。中・高校生が真似をしなければよいなと思いました。

 

G  ミスに対する拍手

相手のミスに対して、観客(応援団)が拍手することが多いです。品がないので、して欲しくないのですが。と言う自分も団体戦なんかでは、『よし、ラッキー』と拍手したりするんです。

  硬式テニスでは、タブーです。

 

ガッツポーズも含めて、このような行為がある限り、残念ながら間違ってもソフトテニスが国際化することはないでしょう。

 

 

テニスが上手いだけでは、一流選手にはなれません

テニスは下手でも、せめてマナーは一流に